コスモエネルギーホールディングスが21日発表した2020年3月期の連結決算は、最終損益が281億円の赤字（前の期は531億円の黒字）だった。2月に公表した従来予想（25億円の黒字）を306億円下回り、一転して赤字となった。新型コロナウイルスの影響で原油価格が急落し、石油製品の在庫評価損が想定より拡大した。
売上高は1%減の2兆7380億円、経常利益は83%減の162億円だった。在庫評価損が経常損益ベースで約520億円発生した。年間配当は80円を据え置いた。
21年3月期の最終損益は145億円の黒字転換を見込むが、在庫評価損がなくなる影響が大きい。今期も業況は厳しくなる可能性がある。
売上高は前期比25%減の2兆400億円と想定する。石油事業は新型コロナによる需要減が響く。特に、航空機向けジェット燃料の販売量は「（前期比で）44%減少する見通し」（植松孝之常務執行役員）という。外出自粛の影響でガソリン販売も低迷する。
石油開発では在庫影響を除いた経常損益が40億円の赤字（前期は450億円の黒字）に沈む。今期の原油想定レートは1バレル約30ドルと前期実績の半分程度とし、販売時の利幅が縮小する。カタールでの石油開発を巡っては減損損失の計上を見込む。
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May 21, 2020 at 05:12PM
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コスモHDの前期、最終赤字281億円 在庫評価損が拡大 - 日本経済新聞
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