日本では洋服在庫の多く焼却処分 エコな衣装作り挑戦 - 岐阜新聞

生徒に「のこり染」の布を見せて説明する墨勇志社長（右）と清水温度さん＝大垣市墨俣町上宿、大垣桜高校

　岐阜県大垣市墨俣町上宿の大垣桜高校で１６日、服飾デザイン科２年生を対象にした特別授業が始まった。染色整理加工業「艶金」（同市十六町）の墨勇志社長らやアーティストの清水温度さん（本巣郡北方町）が講師となり、計４回の授業でアパレル業界の環境問題を学ぶとともに環境問題へのメッセージのこもったアパレルの新商品作りをする。優秀商品は艶金が一般販売する予定だ。

　受講した生徒は３８人で、ファッションビジネスの授業として行う。来年３月ごろに行う第４回で、製作した商品発表会を行う。

　初回はアパレル業界の環境への影響について説明。アパレル・靴業界で世界の二酸化炭素排出量の８～１０％を占めていることや、日本では洋服が生産されているうちの半数しか売れておらず、残りは在庫となって多くが焼却されていることを話した。

　また同社が昨年宣言して取り組んでいる二酸化炭素の排出量の把握と削減を進める「脱炭素経営」についても紹介。果物の皮などを原料にした艶金独自の「のこり染」の布も見せた。開発する商品はのこり染や傷があって使えない生地などを使い、艶金が無償で提供する。

　墨社長は「卒業してアパレル業界で働きだした時、環境問題のことを考えながら商品を作っていってもらえれば」と話し、清水さんは「完成品でなくてもいいし、大きさも問わない。こんなものをやってみたいというものを作ってほしい」と呼び掛けていた。

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November 18, 2020 at 07:29AM
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