[ニューヨーク/キーウ 22日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、国連総会でビデオ演説し、自国に軍事侵攻したロシアに対する特別法廷を国連が設置して「正当な処罰」を科すことを望むと訴えた。具体的には戦争の代償を支払わせたり、安全保障理事会での拒否権を剥奪したりすることを求めた。
ゼレンスキー氏は事前収録した演説で、ウクライナ政府が策定した持続可能な和平に向けた5項目の計画に言及。5項目にはロシアの武力侵攻に対する処罰、ウクライナの安全保障の再確保、領土の一体性と安全の保証が含まれた。
国連ではゼレンスキー氏の演説の終わりに多くの代表がスタンディングオベーションを送った。
ロシアのプーチン大統領はこれに先立ち、軍の部分動員令に署名したと明らかにした。動員令は第2次世界大戦以来で即日適用される。西側が「核の脅し」を続けるなら、ロシアは兵力の全てを用いて対応すると警告した。
ロシアのショイグ国防相は、動員される予備役の主な任務は現在1000キロ以上あるウクライナでの前線を強化することだと述べた。
予備役には訓練が必要で、西側の軍事アナリストは予備役が実際に軍事行動を起こすまでには数カ月かかるとみている。
<動員に対する抗議>
ロシアから出国するための片道航空券価格が21日に急上昇し、売り切れるケースも出ている。プーチン大統領が部分的な動員令に署名したと発表したことを受け、一部の成人男性が出国禁止になるとの懸念が出ている。
国内各地で抗議活動が行われ、人権団体によると全国で1300人を超える抗議活動参加者が治安当局に拘束された。
バイデン米大統領は21日、国連総会の一般討論演説で、ロシアのウクライナ侵攻は国連加盟の基本理念に反していると非難し、ロシアが核を使用するという「無謀」で「無責任な」脅しをかけているという認識を示した。
カナダのトルドー首相は「プーチンの行動は彼の侵略が失敗していることを示すだけだ」と述べ、プーチン氏が「無責任な戦争をエスカレートさせている」と非難した。
また、日本の外務省によると、主要7カ国(G7)の外相は21日にニューヨークで会合を開き、ウクライナへの支援拡大や食料・エネルギー安全保障への対応で協力することを確認した。
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は、プーチン大統領によるウクライナの親ロシア派支配地域およびロシア軍の占領地域の併合に向けた動きやロシア防衛のために核兵器を使用するとの脅しはパニックと自暴自棄を表していると述べた。
ロシアとウクライナは21日、約300人を対象とする捕虜交換を実施した。ロシアのウクライナ侵攻開始以降最大の規模で、外国人の雇い兵10人や東部マリウポリで長期にわたりロシア軍に抵抗したウクライナ部隊の指揮官らも含まれた。
ウクライナ軍は数カ月にわたる激しい戦闘の末、ロシアが獲得した領域をさらに奪還する態勢を整えているとしている。
英国のウォレス国防相は「いかなる脅しやプロパガンダも、ウクライナがこの戦争に勝利し、国際社会が団結し、ロシアが世界ののけ者になりつつあるという事実を隠すことはできない」と述べた。
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