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東京女子医大を家宅捜索 特別背任容疑 実態ない職員に給与支払いか - 毎日新聞

警視庁が一般社団法人法違反(特別背任)容疑で家宅捜索に入った東京女子医大=東京都新宿区河田町で2024年3月29日午前10時26分、菅健吾撮影 拡大
警視庁が一般社団法人法違反(特別背任)容疑で家宅捜索に入った東京女子医大=東京都新宿区河田町で2024年3月29日午前10時26分、菅健吾撮影

 東京女子医科大(東京都新宿区)の同窓会組織にあたる一般社団法人「至誠会」から勤務実態のない職員に給与が支払われ、会に約2000万円の損害が生じた疑いがあるとして、警視庁捜査2課は29日、一般社団法人法違反(特別背任)容疑で、大学本部や岩本絹子理事長(77)の自宅など十数カ所を家宅捜索した。捜査関係者への取材で判明した。

 捜査関係者によると、特別背任の疑いが持たれているのは、至誠会が運営する「至誠会第二病院」(東京都世田谷区)の元職員で50代の女性と、病院の元事務長で職員の給与を管理していた50代の男性。2人は2020年5月~22年3月ごろ、女性に病院での勤務実態がなかったにもかかわらず、給与として計約2000万円支払わせ、至誠会に損害を与えた疑いがあるという。

 この女性は20年5月~22年6月、東京女子医大が業務委託していたコンサルティング会社を通じ、理事長の秘書業務などの報酬として、大学からも計約3300万円の給与を受け取っていたという。

 関係者によると、女性は岩本氏が院長を務める葛西産婦人科(東京都江戸川区)の元従業員で、15年4月から至誠会との間で雇用契約を結んでいたとされる。

 岩本氏は至誠会でも代表理事を務めていたが、23年4月に退任した。その半年後、虚偽の雇用契約を結んだとして、至誠会が岩本氏やこの女性を相手取り、約1億4440万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。至誠会は提訴前から、警視庁にも相談していたという。

 岩本氏は1973年に東京女子医大を卒業。葛西産婦人科を開業して産婦人科医として働く傍ら、08年に東京女子医大の理事に選ばれ、19年4月から理事長を務めている。一方、大学の経営方針を巡り、卒業生の一部が23年3月、理事会の承認を経ずにコンサルタント会社と業務委託契約を結んだり、取引先に多額の資金提供をしたりしたなどとして、背任容疑で岩本氏を警視庁に刑事告発した。

 大学への捜索は午前8時半ごろ始まり、理事長室のある教育棟や経理部門が入る研究棟などに、捜査員が立ち入ったという。岩本氏の自宅と葛西産婦人科が入居する建物も捜索の対象となっており、捜査2課は押収した資料などを分析し、資金の流れを詳しく調べるとみられる。

 ホームページなどによると、至誠会は東京女子医大の卒業生らの出資で設立され、23年6月末時点で約4500人の会員がいる。至誠会第二病院の他に、看護専門学校も運営している。

 東京女子医大の担当者は取材に「警視庁の捜索に全面的に協力していく」とコメントした。【遠藤龍、加藤昌平、木下翔太郎、菅健吾】

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