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経済産業省と東京証券取引所が2020年8月に発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄 2020」。「日本の先進DX」といえる受賞企業の事例を厳選して取り上げ、DX推進の勘所を探る。DXグランプリを受賞した1社、機械工具卸のトラスコ中山は様々な業務の徹底的な自動化を進めている。
「顧客の利便性を追求する。そのためにDXを推進してきた」──。トラスコ中山の数見篤取締役デジタル戦略本部本部長兼デジタル推進部部長は自社のDX戦略をこう説明する。
トラスコ中山の数見篤取締役デジタル戦略本部本部長兼デジタル推進部部長
同社がDXに乗り出した発端は2018年3月に遡る。当時、基幹システムの保守切れに伴いSAP S/4HANAの導入を決めた。同社は2023年12月期に売上高を2019年12月期比4割増の3000億円に拡大するという計画を掲げる。拡大する業務を現行の人員規模でこなせるよう、このタイミングでの業務変革が不可欠だった。
約3カ月をかけ、情報システム部が主体となり主要部門のリーダークラスを集め業務変革のコンセプトを練り上げた。そのとき「徹底的に業務を自動化する」とのコンセプトをつくった。「売上高3000億円の事業規模に耐え得る業務遂行能力を前提に、現行業務の弱点を洗い出した」(数見取締役)。
見積もり業務を月1300時間削減
約11の業務を業務変革の対象とした。その一つが見積もり回答だ。
同社は全国に約70の営業拠点を構えており、毎日5万件ほどの見積もり依頼が届く。従来は営業担当者が1件ずつ手作業で対応していた。見積もり回答は手間がかかる一方で、実際の受注に至る割合は2割程度だ。ここにメスを入れた。
2020年1月に人工知能(AI)による自動見積もり機能を開発。開発・実行環境としてPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)の「SAP Cloud Platform」を用いた。
AIは見積額に加え、自社在庫の有無やメーカーから取り寄せた場合のリードタイムなどを基に納期も自動算出する。従来は見積もり依頼があってから数時間から1日後に回答していたが、AIによって数秒で完了するようになった。
AIの開発は途上で、自動化率は全見積もり依頼の1割弱だ。それでも月間1300時間の業務量削減につながったという。
さらに「素早い見積もり回答によって成約率が数ポイント高まった」と数見取締役は手応えを語る。最終的には4割の見積もり回答を自動化できると見ている。
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September 17, 2020 at 03:00AM
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見積もり回答に在庫管理も、業務の徹底自動化でDXグランプリを受賞したトラスコ中山 - ITpro
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