5月31日に文科省が方向性を示した来年度以降の教員採用試験の早期化について、永岡桂子文科相は6月2日の閣議後会見で、現職教員を対象とした特別選考の導入などを通し、臨時講師の負担に配慮することを求めた。また、約1カ月前倒しされる日程についても、将来的により一層早める考えであることを明らかにした。

来年度以降の公立学校の教員採用試験については、文科省が5月31日に方向性を提示。1次試験をこれまでより約1カ月前倒しし、6月16日を基準日として実施する方針を明らかにした。これについて、永岡文科相は「教員免許状を取得しながらも採用選考を受験することなく、他の職種に流れる層も相当数いるのが現状。特に中学校、高校については新規受験者数が減少しており、前倒しにより、他の職種に流れていた層が採用選考に向かう流れができる」と期待感を口にした。
一方で、すでに学校現場で働いている臨時講師への負担については、「各教育委員会において、現職教員としての経験を適切に評価する特別選考を導入活用することなどにより、試験の負担に配慮することが考えられる」と述べた。
臨時講師に対する特別選考を行っている自治体は全国で見られる。例えば、北海道では、受験する前年度末までに2年以上、かつ受験年度の4月1日から5月31日までに講師としての勤務実績がある人を対象に実施。また、埼玉県は直近3年間で7カ月以上、かつ受験年度の5月1日現在で県内の公立学校で勤務する講師に受験資格を与えている。
永岡文科相は続けて、「大事なことは、採用倍率の低下や受験者数の減少という状況を前にして、教員採用選考の早期化等の工夫改善をもっと進めていくという方向性を全ての関係者が共有して、連携協力していくこと」とし、各教委や大学、学校に理解を求めた。
さらに、「方向性の目的は、質の高い教師をしっかりと確保すること。そのためには教師志願者の増加を図ることが大事だと思っている。教員採用選考に関して、早期化などの対応がこれで十分と考えているわけではない」と強調。来年度の教育委員会の対応状況を踏まえながら、実施時期のさらなる前倒しも検討する方針を示した。
from "特別" - Google ニュース https://ift.tt/xPHL6t4
via IFTTT
Bagikan Berita Ini
0 Response to "教採の早期化、臨時講師には特別選考で負担軽減を 文科相 - 教育新聞"
Post a Comment