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六十谷水管橋「特別管理」 - 読売新聞オンライン

 和歌山市の紀の川にかかる水道橋「 六十谷むそた 水管橋」の一部が崩落し、市北部の約6万世帯が断水した問題で、市は20日、専門家を交えた調査委員会の3回目の会合を開いた。市は独自に作成した水管橋の維持管理マニュアルを示し、六十谷水管橋については点検頻度が最も高い「特別管理対象」とすることを明らかにした。

 マニュアルでは、市内の水管橋の点検頻度を3段階に分けた。最高頻度の特別管理対象にあたる水管橋は、六十谷を含めて7か所で、市職員が半年に1回、専門業者が5年に1回のペースで点検する。ドローンやロボットカメラなどを用いて、目視しにくい場所も確認するという。

 崩落の原因では、アーチと水道管をつなぐ「つり材」18本のうち9本が腐食して破断したことが要因になって水管橋全体が大きく変形したと結論付けた。市独自の点検マニュアルや基準がなく、「つり材の重要性などが整理できていなかった」と説明した。

 会合で委員からは「点検で新しい技術を用いた方法をマニュアルに反映していってほしい」「つり材などの腐食をどう止めるかが重要な課題になる」などの意見が出た。次回の4回目の会合が最終回で、市が報告書案を示す予定。

 六十谷水管橋は、崩落した水道管2本のうち1本が復旧し、19日午前10時に送水を再開した。残る1本の復旧は6月下旬以降となる見込みだ。

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