準優勝の弘実「将来の自信に」五所一は特別賞 by 陸奥新報 - 陸奥新報

　弘前市を舞台に、高校生らしいみずみずしい感性で頂点を競い合うファッション甲子園。前回大会優勝の五所川原第一に続く「県勢連覇」はならなかったものの、弘前実業が準優勝、五所一が特別賞海外ファッションブランド協会賞と審査員特別賞（原由美子賞）のダブル受賞と、地元勢の活躍が光った。
　弘前実服飾デザイン科３年の石沢雛和（ひより）さん、岩崎凜花さん、今保乃香さんの「ｇｉｍｍｉｃｋ」は県勢最高の準優勝に入り、３人は「自分たちの作品が選ばれてうれしい」と喜びの声を上げた。
　現実では立体化できないとされる２次元の図形「ペンローズの図形」をモチーフに、石沢さんがデザインした。「実際には作れないものを服に付けたらどうなるんだろう」という興味から始まり、「目の錯覚を利用した、見て、着て、楽しい服を作りたい」と夏休み前から計画を始め、制作に取り掛かったのは今月になってから。１カ月弱、手が器用な岩崎さんを中心に、３人で協力しながら大会直前まで調整を重ねた。
　五所一の荒谷心夢（こゆめ）さん（２年）・心音（このん）さん（１年）姉妹と福島芽依さん（３年）は「瑠璃も玻璃も照らせば光る」で特別賞をダブル受賞。ぱりぱりした質感が特徴のナイロンシャーという生地などを使い、モチーフの「江戸切子」を見事に表現した。
　「絶対１位になれると思いながら作った」（福島さん）。荒谷さん姉妹が所属するキルト同好会のメンバーの協力を得て、夏休みの約１カ月で制作。作品に妥協せず、当日の午前５時まで仕上げに時間を掛けた自信作だった。
【写真説明】「ｇｉｍｍｉｃｋ」で準優勝に輝いた弘前実の（左から）石沢雛和さん、岩崎凜花さん、今保乃香さん＝写真上＝、特別賞をダブル受賞した五所一の（左から）荒谷心音さん、福島芽依さん、荒谷心夢さん＝写真下＝

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