初代オスカル、戦国武将に!? 宝塚元トップスターが特別出演：朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

　初代オスカル、戦国武将になる――。兵庫県丹波篠山市立田園交響ホール（同市北新町）で23日、市民らによるミュージカル「ASAJI～篠山戦国ものがたり～」が上演される。宝塚歌劇団の元トップスター榛名由梨さんが特別出演。市内に残る伝説をもとに、「本能寺の変」にまつわるミステリーに迫る。

　主君織田信長の命で丹波攻めをした明智光秀。武将波多野秀治が、光秀の勝利により無念の死を遂げると、娘の朝路姫は嘆き悲しみ、池に身を投じたという。信長の容赦ない戦いに疑問を持ち始めていた光秀はその後、いかにして本能寺へと突き進むのか――。

　同市南矢代を拠点に活動する「ミュージカルカンパニーOZmate（オズメイト）」の新作だ。朝路姫役の凪沙茉優さんらメンバーのほか、地元の丹波、丹波篠山市からオーディションで選ばれた5人も参加。総勢28人でつくり上げる。

　榛名さんは波多野秀治の父元秀を演じる。月組、花組でトップを務め、1974年初演の「ベルサイユのばら」では初代オスカルとして出演。作品は社会的なブームを巻き起こした。

　もともと榛名さんの大ファンだったというカンパニー代表理事の辻井奈緒子さんは「数々の名舞台をつくってこられた方で、稽古場に立つだけで雰囲気が変わる。多くのことを教えてもらう機会にしたい」と期待する。

　榛名さんは「私ももう77歳。しんどいねん」と笑いつつ、「和物のロマンあふれる作品で、立ち回りもすごい。情熱がほとばしっています。新しい発見がいっぱいあるし、自分にもまだまだ伸びしろがあると感じる」と話す。

　宝塚OGで元専科の鈴鹿照さんも特別出演する。「出演者の一生懸命さに心打たれる。戦国時代に懸命に生きた波多野一族の思いと重なり、いい作品になるはずです」と話した。

　23日正午、午後3時開演の2回公演。4千円。音楽・脚本・演出・振り付けは辻井さん。問い合わせは田園交響ホール（079・552・3600）へ。（谷辺晃子）

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